【必読!】SCRUM BOOT CAMP THE BOOKを読んだ!
こんにちは、たごです。
昨年から評判だったスクラム本「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」がついに出版されました。
早速読んでみたわけですが、これがまたすごくいい本でした。
すごくいい本でした(大事なことなので2度言いました)。
悩めるソフトウェア開発者全てにおすすめしたい良書です。つーか、ウチの社員は全員読め。
というわけで今回は、この本の紹介をしたいと思います。
Scrum Boot Campってなに?
Scrum(スクラム)は最近注目されているアジャイル開発手法の一つです。名前は聞いたことあるという方も多いと思います。
本のタイトルにもなっている「Scrum Boot Camp」は、スクラム道(facebookページはこちら)が開催しているスクラム初心者向けのワークショップイベントです。著者のお三方(西村直人さん(@nawoto)、永瀬美穂さん(@miholovesq)、吉羽龍太郎さん(@ryuzee))も、スクラム道のスタッフとして活動されています。 最近としては本書の出版記念ということで、先週開催されたデブサミ2013と併催されていました。
僕も一昨年の夏に開催された第2回Scrum Boot Campに参加してきました(そのときの模様はこちら)。 イベントも充実の内容だったんですが、本書もそれに負けず劣らず中身の詰まった本になっています。
なかみはこんな感じ
本書は、大きく「基礎編」と「実践編」に分かれています。
基礎編ではスクラムの概要とルールについて説明されています。実践編では新人スクラムマスターの「ボクくん」を主人公として、架空のスクラム開発プロジェクトの開始から終了までの間に起こった様々な場面について、マンガと解説を交互に織り交ぜながら実際の進め方について説明しています。
この「架空のプロジェクトをベースに説明をする」というのを、各場面の冒頭とオチをマンガにしたことによって、チームの置かれている状況がとてもわかりやすくなっています。解説も「ボクくん」との対話の様な形式になっているので読みやすいです。
また、実践編は基礎編に対して5倍以上のページが割かれています。
スクラムはあまり多くの事は決められていません。理解するのは簡単ですが、実際やってみると自分たちの工夫が不可欠でかなり大変な様です(様ですというのは、僕自身ちゃんとしたスクラム開発は未経験なので・・・)。そのため、実践の解説にはこのくらいの分量が必要だったのでしょう。
読み終わった。その後は・・・?
前述したとおり非常に読みやすく書かれているので、スクラムが初めての人も、あまり本を読まない人もスイスイ読めてしまうと思います。ただし、読みやすいが故になんとなく分かった気になってしまうという恐れもあります。でもそれではもったいない。
最初は勢いに任せて一気に読んで、その後自分たちに照らし合わせながら2回目、3回目と読むというのがいいかなと思います。
そして、読んだ内容を身につけるにはやっぱり実践することが大事です。
「Scrumは体験して学んでいくための仕組みなんだ」--本書p266
別にスクラムでソフトウェア開発をやるのでなくても、本書に書いてあったいくつかのプラクティスの中から、1つだけでも日常の仕事に取り入れてやってみるといいのでは。
また本書では、スクラムに重要な2つの事が実は書かれていません。それが何か、なぜ書かれていないのかは、本書の最後できちんと説明されています。
スクラムと組織
スクラムは、アジャイルなソフトウェア開発だけではなく、その考え方自体は組織の活性化に非常に役立つフレームワークだと思います。原点からして日本の製造業での新製品開発への取り組み方を研究した論文が元になっています。
本書は、「うちはアジャイル開発やらないしなー」という人たちにも是非手にとって読んでもらいたいです。もしかしたらチームの課題を解決するヒントが見つかるかもしれませんよ!
スクラムと組織というテーマでは、著者の一人の吉羽さんのスライドも参考になります。
そういえばスクラム本といえば、先月にも良い本が出ていましたね!
2冊合わせて手元に置いておきたいです。